数字で未来を描く!売上アップ利益改善
の実践テクニック

歯科医院を経営する上で、避けては通れないテーマ――
それは「数字管理」です。

  • 売上が伸びない
  • 利益がなかなか残らない
  • お金の流れが不透明で不安になる
  • 数字を見るのが苦手で避けてしまう

こうした悩みを抱える院長先生は、決して少なくありません。
しかし、現実はシンプルです。
数字は「味方」にすれば、必ずあなたの医院の未来を支える“最強の武器”になります。

このページでは、私たちが実際に行っている売上アップ・利益改善のための具体策・数値管理法・利益率改善の実践テクニックを徹底解説します。

Step01 まず
数字=未来の地図
と捉える

数字を“苦手”と考える院長が多い理由

  • 数字=会計・経理の専門用語で難しそう
  • そもそも数字に苦手意識がある
  • 数字を見ても、どう行動すればいいかわからない

しかし、ここで知っておくべき大前提があります。

数字は「未来を描くための道具」

数字は単なる過去の記録ではなく、未来をつくるための地図です。
数字が読めれば、医院の“今”と“未来”が手に取るようにわかります。

Step02 数字管理の基本は
3つの数字だけでOK

歯科医院経営で必須なのは、以下の3つだけです。

売上(医業収入)

→ 最もシンプルでわかりやすい数字
→ 「患者数×単価」で決まる

利益(営業利益)

→ 売上から経費を引いた残り
→ 「医院の手元に残るお金」の本質

利益率(営業利益÷売上)

→ 経営の健全度を示す指標
→ 一般的に15~25%が理想

Step03 売上アップの基本は
患者数×単価の
仕組み化

売上を増やす2つのルート

  1. 患者数を増やす(集患・リコール対策)
  2. 単価を上げる(自費診療比率の向上)

患者数を増やす

ここでは数字視点での集患の仕組みを解説します。

数字 意味 目安の目標値
新患数 月間の新規患者数 30~50人
リコール率 定期検診での再来率 70~80%以上
予約先取り率 次回予約を取る割合 95%以上

これらを達成することで、安定的な患者数の土台が作れます。

単価を上げる

単価アップのカギは自費診療の比率向上です。

  • ホワイトニング、セラミック、インプラント、矯正を積極的に案内
  • 自費メニューの見える化(院内掲示・HP)
  • 患者との対話を重視したカウンセリング体制を構築
指標 目安の目標値
自費比率 20~30%以上

Step04 利益を残すには
経費の適正化がカギ

利益改善の方程式

利益 = 売上 - 経費

経費の「適正値」を知る

以下は、理想的な経費バランスの目安です。

経費項目 理想比率の目安
人件費 25~30%以内
家賃 10%以内
材料費 10%以内
その他経費 10~15%以内
営業利益 15~25%以上

人件費の適正化

  • 売上に対しての人件費比率を毎月必ず確認
  • 人件費が高騰している場合は、生産性(患者数・自費率)アップで改善を図る

固定費の見直し

  • 家賃交渉(長期契約時の条件変更)
  • リース契約の見直し(不要な機器の整理)

材料費の最適化

  • まとめ買いによる単価引き下げ
  • 業者の価格交渉
  • 在庫管理の徹底(在庫ロス削減)

Step05 毎月
ルーティン化する
数字管理の実践法

月1回の「数字ミーティング」を実施する

数字管理は院長だけの仕事ではありません。
スタッフを巻き込むことで、行動が変わります。

  1. 前月の売上・利益・患者数を共有
  2. 良かった点、悪かった点を全員で振り返る
  3. 次月の目標を決定(新患数・自費率・リコール率など)
  4. 具体的な行動計画を策定

【重要】数字は「行動につなげてこそ意味がある」

数字は見るだけでなく、「だから今月はこう行動する」まで落とし込むことが必須です。

Step06 未来数字を
描くことで
成長曲線を作る

未来数字とは?

未来数字とは、「この数字を目指す」という明確な目標設定のことです。

未来数字の設定例

数字項目 現状 半年後目標 1年後目標
月売上 800万円 900万円 1,000万円
新患数 35人 40人 50人
自費比率 15% 20% 25%
リコール率 65% 70% 75%

ポイントは「無理なく、達成可能な数字」から始める

いきなり高すぎる数字はNG。
「あと5%頑張れば届く数字」を積み重ねることで、着実に未来を描けます。